気になるギモン
2024.07.25
がんの免疫療法とは?効果はある?歴史から紐解いて解説
抗がん剤・放射線・外科手術に続く新たな治療法として、がんの免疫療法が注目を集めています。しかし免疫療法は自由診療となる治療法が多く、医療費が高額になるケースもあります。
なぜ免疫療法は保険適用となっていないのか、効果はあるのか、そんな疑問を免疫療法の歴史から紐解いて解説します。
日本での免疫の歴史
2018年に免疫チェックポイント分子の発見と機能解析でノーベル生理学・医学賞が授与され、これを機にがん治療において、抗がん剤・放射線・外科手術に次ぐ4つ目の治療法として、免疫療法が注目を集めました。
免疫という概念自体は紀元前5世紀頃から認識されていたようですが、日本では江戸時代に大流行した天然痘に対抗する種痘(ワクチン)が始まりとなっています。(天然痘で当時の乳幼児の5人に1人が命を落としたといわれています。)
牛痘という牛の感染症にかかった人間は天然痘にかからないという海外の事例に発想を得て、牛痘を人に接種して天然痘を予防する種痘(ワクチン)が発明されました。ちなみに、ワクチンという名前は牛痘のラテン語である”Variolae Vaccinae”からとられたものです。
ワクチンについて、現代では乳幼児の頃から様々な感染症に対して接種するので馴染みがあるかと思いますが、どのような仕組みで免疫が機能するかご存知でしょうか?
免疫の仕組み
免疫は様々な種類の免疫細胞によって行われる、体内の防御の仕組みです。おおまかに言うと「体内で自分でない異物を認識して除去」しています。
免疫細胞には大きく分けて2つの群があります。
①全ての異物をとにかく排除する免疫細胞群(自然免疫と呼ばれる群。樹状細胞やマクロファージ、好中球、NK細胞がこれに該当します)
②異物の特徴を記憶して次にその異物を見つけたときに集中攻撃して排除する免疫細胞群(獲得免疫と呼ばれる群。T細胞やB細胞がこれに該当します)
ワクチンは②の働きを利用した治療法となります。
免疫の仕組みを活かした免疫療法と効果について
免疫療法とは上記のような歴史を経て研究された免疫の仕組みを活かした治療法です。
光免疫療法など一部は保険適用になりましたが、それも2021年のことであり、患者様の細胞を採取して増幅させる治療法の場合だと統計的な数値を集めることが難しく、未だ自由診療となっている先進的な治療法です。
そのため治療法によっては高額な医療費がかかる場合があります。
そんな高額な医療費を払うのに、ちゃんと効果があるのか?と疑われるかもしれません。
前述した通り、免疫療法は患者様の体から免疫細胞を採取・培養してお体に戻す治療法で、自身の細胞を用いるため、体に悪影響があったり、効果が全くないということは考えづらいとされています。
しかし、以下のような患者さんが免疫療法を受ける際には、特に専門医のしっかりとした診断が必要です。
・白血病の治療として免疫療法をお考えの患者様
・がん治療の投薬の結果、間質性肺炎を併発した患者様
・リウマチなどの膠原病を持病としてお持ちでお薬を服用中の患者様
また標準治療と併用することで、より効果が期待できます。
免疫療法は、患者様のがんの種類、状態、投薬状況によって、どの療法を選ぶのか、標準治療との併用をすべきか、など様々な専門的な判断が必要となります。
まだ歴史が深いとは言えない先進的な治療法のため、自己判断で医療機関を選択するのではなく、免疫療法の専門医のもとで診断し、適切な治療を行うことが重要です。
まとめ
免疫療法の
歴史と効果について
日本での免疫やワクチンの歴史は江戸時代に流行した天然痘から
免疫療法は体内の免疫細胞によって行われる防御の仕組みを活かした治療法
免疫療法は自身の体から免疫細胞を採取・培養して体に戻す治療法のため、悪影響があったり、効果が全くないということは考えづらい
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